公認レポーターのカミーノさん

『求む!UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦レポーター!』にて
見事公認レポーターの座を射止めたカミーノさん(コミュニティ名)による現地生観戦レポート!
日本を木曜日に出発して月曜日に帰ってくるという弾丸スケジュールでウェンブリーまで行ってきていただきました!

チャンピオンズリーグフェスティバルの模様やスタジアム周辺の様子など、
メディアでもあまり取り上げられない現地ならではのレポートです!

チャンピオンズリーグフェスティバル

私は、これまでチャンピオンズリーグを5試合観戦したことがある。
しかも5試合すべてが準決勝である。
そんな私が、今回、サッカーの聖地ウェンブリースタジアムにて行われた決勝を観戦する幸運を得た。

これはその観戦レポートである。

まずは、チャンピオンズリーグフェスティバルの様子を是非ともお伝えしたい。
チャンピオンズリーグフェスティバルとは、決勝前の数日間開催される毎年恒例のイベントで、誰でも無料で行くことができる。

チャンピオンズリーグフェスティバルの目玉は、なんといっても決勝当日に行われる往年のスター選手による5対5のミニゲームである。
実は、私は決勝を見に行くことが決まった瞬間から、このイベントを非常に楽しみにしていた。
期待に胸を膨らませながら待っていると、登場したのは、私の期待を上回るスターの面々であった。

メンバーは、
・ファン・デル・サール(マンチェスターU、オランダ代表)
・レーマン(アーセナル、ドイツ代表)
・ジョルカエフ(インテル、フランス代表)
・スティーブ・マクマナマン(レアルマドリー、マンC、イングランド代表)
・イアン・ラッシュ(リバプール、ウェールズ代表)
・カールハインツ・リードレ(ドルトムント、ドイツ代表)
・クリスティアン・カランブー(レアルマドリー、フランス代表)
・グレアム・ル・ソー(チェルシー、イングランド代表)
・ジェイミー・キャラガー(リバプール、イングランド代表)
・ジャンフランコ・ゾラ(チェルシー、イタリア代表)
・カフー(ACミラン、ブラジル代表)
・ファン・ホーイドンク(ベンフィカ、フェイエノールト、オランダ代表)
・ピレス(アーセナル、フランス代表)
・パトリック・アンデション(バイエルンミュンヘン、バルセロナ、スウェーデン代表)
・セルジーニョ(ACミラン、ブラジル代表)
・ファン・ブロンクホルスト(アーセナル、バルセロナ、オランダ代表)
・エウベル(バイエルンミュンヘン、ブラジル代表)
・リュングベリ(アーセナル、スウェーデン代表)
・ミカエル・ラウドルップ(バルセロナ、レアルマドリー、デンマーク代表)
・ミヤトビッチ(レアルマドリー、ユーゴスラビア代表)
・ルイス・フィーゴ(バルセロナ、レアルマドリー、ポルトガル代表)
・ファビオ・カンナバーロ(ユヴェントス、レアルマドリー、イタリア代表) 
 ※( )内は現役時に所属していたチーム。

正直、こんなにたくさんのスターが来るとは思っていなかった。しかも、バロンドール受賞者が2人もいる!
ものすごいメンバーである。本当にびっくりした。

さらにスペシャルゲストとして、ハリウッドスターのウィル・スミス親子が登場。
ウィル・スミスの息子のジェイデン・スミスを目当てに若い女性がたくさん来ていたようで、黄色い声援がとぶ。
が、しかしサッカーファンには、ウィル・スミス親子よりも、やはり往年のスター選手の方が人気である。

ウィル・スミス親子が帰り、ミニゲームが始まると、さすがは元スーパースター軍団。
華麗なテクニック、シュート、両キーパーは好セーブを連発!
ゲーム後、レーマン、マクマナマン、カフー、リュングベリ、カンナバーロ、カランブーのサインをもらうことができ、子供みたいに喜んでしまった。
わざわざ日本からマッキーと色紙を持ってきた甲斐があった。

フェスティバルには、テレビ番組で有名になった『ロボキーパー』とPKで3本勝負するコーナーもあった。
ゴールすると、なんと公式ボールの『フィナーレ・ウェンブリー』をもらうことができる。素敵な企画だ!
失敗してもチャンピオンズリーグのロゴの入った『シューズ袋』をもらえるので大人気。けっこうな行列ができていた。
私も行列に並んで挑戦したが、残念ながらゴールすることはできなかった。
私のすぐ前に挑戦した女性は、ボールを欲しがっている2人の幼い息子のために挑戦していた。
見事にゴール右上に決めて拍手喝さいを浴びながら『フィナーレ・ウェンブリー』を受け取り、2人の息子が大喜びしていたのが印象的だった。

いざ決戦の地、ウェンブリーへ

フェスティバルをひと通り満喫し、いよいよ決戦の地、ウェンブリースタジアムへと移動する。
最寄のWembley Park駅に着いたのは、試合開始2時間半前。
駅からスタジアムまでの道のりは、想像していた通り、チケットを求めるサポーターがたくさんいた。
チケットを持っていなくても、我がチームを応援するために、そして優勝する瞬間を見届けるためにドイツからロンドンまで駆けつけたのだ。
私もこの試合を見るためだけに日本からロンドンまでやって来たのだから、気持ちはよくわかる。

スタジアムに近づくに連れて、ドルトムントとバイエルンのサポーターは引き離されていく。
昔、チャンピオンズカップ時代の決勝で、ヘイゼルの悲劇というサポーター同士の衝突で39人が亡くなるという惨事があった。
今回は初のドイツ同士の決勝、しかも熱狂的なサポータを擁する両チームの対決ということで、警備員の数も多く、厳戒態勢。
私が今まで見てきた準決勝にはない緊張感が漂っていた。
ドイツ人といえばビールなのに、しかもハイネケンはスポンサーなのに、スタジアムの中はアルコール禁止だった。

UEFA CHAMPIONS LEAGUE FINAL WEMBLEY 2013

スタジアムに入ってからオープニングセレモニーまでの間は、スクリーンで過去の決勝のダイジェストや名場面集を流してくれた。
バイエルンは、何度も決勝を経験しているので、バイエルンの映像が出る度に、バイエルンサポーターの歓声とドルトムントサポーターのブーイングが交錯する。
私も過去の決勝を懐かしみ、だんだんと気分が盛り上がってくる。
試合開始15分前、待ちに待ったオープニングセレモニー、続いて選手入場、そしてAnthem。

試合は、開始直後からスピード、パワー、技術、そして両ゴールキーパーがすばらしく、決勝にふさわしいゲームになった。

時間が経つのが早い。
延長戦突入かと思っていたところで、ロッベンの劇的ゴールが生まれ、試合が決まった。
どちらが勝っていてもおかしくなった。
ただ、勝利への執念は選手もサポーターもバイエルンの方が上回っていたように思う。バイエルンおめでとう!

表彰式でバイエルンのキャプテン、ラームがビッグイヤーを掲げた。
この瞬間に立ち会えたことが嬉しい。
ドルトムントのサポーターはほとんど帰ってしまっていたが、スタジアム中から拍手がおくられた。

あとがき

『バイエルンの次の監督はグアルディオラだし、来季も強いんだろうな。
ドルトムントは、もしゲッツェが決勝に出れていたら・・・もしも香川が残っていたなら・・・。
来年のワールドカップの大本命はドイツかな。その前にコンフェデもあるな。日本を応援しよう。
日本人がビッグイヤーを掲げる日もきっとそう遠くはないな。』
そんなことを帰りの飛行機で考えつつ、日本に戻った。

来シーズンのチャンピオンズリーグが待ち遠しい。